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ユネスコ、国立西洋美術館を登録:日本の世界遺産一覧(2016年7月現在)

文化

東京・上野の国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品」がユネスコの世界文化遺産に登録された。日本の世界遺産はこれで20件となった。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を含む「日本の世界遺産一覧」最新版(2018年6月現在)はこちら

東京で初めての世界文化遺産

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は2016年7月17日、トルコのイスタンブールで開催した世界遺産委員会で、フランス、日本などが共同推薦した「ル・コルビュジエの建築作品」を世界文化遺産に登録した。対象となった「構成資産」は7カ国17施設に及び、日本の国立西洋美術館(東京都台東区)も含まれる。東京都内での世界文化遺産への登録は初めて。これで日本の世界文化遺産は16件となり、4件の自然遺産と合わせ、日本の世界遺産登録は合計20件となった。

世界遺産は、1972年のユネスコ総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)に基づいて、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を持つと認められた遺跡や景観、自然などがリストに登録される。

日本では1993年12月、法隆寺地域の仏教建造物(奈良県)、姫路城(兵庫県)が国内で最初の世界文化遺産に同時登録された。それ以降、2015年に登録された「明治日本の産業革命遺産」(福岡県)まで15件ある。また世界自然遺産は、1993年に同時登録された屋久島(鹿児島県)、白神山地(青森・秋田県)のほか、知床(北海道)、小笠原諸島(東京都)の4件。

世界全体では2016年6月時点で、1031件の世界遺産(うち文化遺産802件、自然遺産197件、複合遺産32件)が登録されている(条約締約国192カ国)。

日本のユネスコ世界遺産

登録対象 登録時期
文化遺産
法隆寺地域の仏教建造物(奈良県) 1993年12月
姫路城(兵庫県) 1993年12月
古都京都の文化財(京都府、滋賀県) 1994年12月
白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県、富山県) 1995年12月
原爆ドーム(広島県) 1996年12月
厳島神社(広島県) 1996年12月
古都奈良の文化財(奈良県) 1998年12月
日光の社寺(栃木県) 1999年12月
琉球王国のグスクおよび関連遺産群(沖縄県) 2000年12月
紀伊山地の霊場と参詣道(奈良県、和歌山県、三重県) 2004年7月
石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県) 2007年6月
平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群(岩手県) 2011年6月
富士山―信仰の対象と芸術の源泉(山梨県、静岡県) 2013年6月
富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県) 2014年6月
明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、山口県、岩手県、静岡県) 2015年7月
ル・コルビュジエの建築作品-近代建築への顕著な貢献-(国立西洋美術館=東京都) 2016年7月
自然遺産
屋久島(鹿児島県) 1993年12月
白神山地(青森県、秋田県) 1993年12月
知床(北海道) 2005年7月
小笠原諸島(東京都) 2011年6月
バナー写真:「ル・コルビュジエの建築作品」の一部として世界文化遺産に登録された国立西洋美術館本館(時事、国立西洋美術館提供)

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