福井県にもいた巨大生物たちとの出会い:恐竜博物館
Guideto Japan
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恐竜化石の宝庫、福井県
日本で発掘される恐竜化石の8割が福井県で見つかっている。そのうち、少なくとも3種類の恐竜は、大変珍しい。福井県に日本一の恐竜博物館を作ったのは、まさに恐竜化石の発掘量の多さと希少な種類による。
畑の真ん中にある銀色の半球形をした恐竜博物館は、遠くからでもすぐに目につく。展示物も興味深いものばかりだ。4階建ての博物館には、まるで生きているかのような本物そっくりの恐竜ロボット、ティラノサウルス(T.rex)や、よく知られる数々の恐竜の骨格標本、数百万年も前の風景などが分かりやすく復元されている。
展示ホールの中央に構えるT.rexは来館者の注目の的だ。今にも襲い掛かりそうな迫力満点の形相と動きで見学者を歓迎する。他にも、実物大の恐竜図鑑と呼ばれる「恐竜の世界」では、角を持つトリケラトプスや、首の長いブラキオサウルス、よろいをまとったアンキロサウルスなどに会える。
「恐竜の世界」では、44体の全身骨格が巨大な無柱空間に生き生きと展示されている。どの恐竜も大変興味深い。ここでは骨や形を見るだけでなく、恐竜のそばに置かれたミニチュアの復元模型で生態や進化についても知ることができる。
「フクイ」の名が冠された恐竜たち
展示の多くには、有史以前のワニ、カメ、植物類なども含まれているが、何といっても人気者は、福井県で見つかった恐竜たちだ。
フクイラプトル・キタダニエンシスは肉食獣脚類に分類され、4メートルを超える巨体で知られるアロサウルスの一種。フクイサウルス・テトリンシスは、少し大きめの草食恐竜で、1989年に見つかった。2003年に新種として学名が付けられ、福井県の恐竜リストに加わった。フクイティタン・ニッポネンシスも草食恐竜。鼻先から尻尾まで10メートルにもなる。
専門家によると、既に特定された5種の恐竜とは異なる化石も数多く見つかっており、その中から新種の恐竜が確認される可能性もあるという。
46億年の地球における生命の歴史を学ぶ
「恐竜の世界」を抜けると、地球がどのように生物と関係してきたか、歴史が学べる。「地球の科学」では、私たちの足下で起きた地質現象を解き明かす岩石や化石についても学習できる。
次のフロア「生命の歴史」では、生命の歴史と、生物の進化について語っている。微生物として誕生した生命が、魚や両生類、爬虫(はちゅう)類や恐竜、そして哺乳類へどのように変わっていったか。さらに数億年の間に、一部は鳥類になったり、他種類は人間になったりして進化したことなどだ。
ここでは、立体模型(ジオラマ)を使ったり、各時代の生き物を年代ごとに表現したり、恐竜や魚や鳥に進化していく様子を、骨を使って説明している。絶滅したサーベルタイガー(剣歯虎)や、毛深いマンモスの骨格も展示されている。人類の進化も動物同様、目覚ましい。限られた能力しかなかった小柄の二足走行種から、21世紀を生きる現在の私たちのような直立歩行種へと進化を遂げたのだ。
また、恐竜博物館は子供たちが楽しめるように工夫を凝らしている。化石に直接触れられるコーナーもある。
見学者は、専門家が近隣の発掘所で発見した石の塊から、恐竜の化石を注意深く取り出す様子を見ることもできる。雪深い冬が終わった春から秋には、新たな恐竜の化石が見つかる発掘現場に定期的に行くこともできる。
将来、恐竜ハンターになりたい人には、野外恐竜博物館見学ツアーがお勧めだ。発掘現場を見学して、指導者の下でハンマーとたがねを使って実際に化石を探す恐竜発掘体験ができる。
福井県立恐竜博物館
- 住所:〒911-8601 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
- 電話: 0779 -88-0001
- ホームページ:https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/
- 開館時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
- 休館日:第2・4水曜日(祝日の時は翌日が休館、夏休み期間は無休)、年末年始(12月29日から1月2日)参考:イベントやツアーを紹介している恐竜カレンダー
- 入館料:未就学の幼児、70歳以上は無料。小・中学生260円、高・大学生410円、大人720円。団体割引や年間パスポートあり