日本と台湾と月刊『な~るほど・ザ・台湾』の休刊

文化

梶山 憲一 【Profile】

台湾で発行の日本語によるフリーマガジン、月刊『な~るほど・ザ・台湾』(略称『なる台』)が今年の4月号で休刊となった。

『なる台』は、日本人の旅行者や在住者に向けて、観光やグルメ、ショッピングの他、ビジネス、社会、文化など、台湾に関する幅広い記事を掲載する情報誌だった。1987年4月の創刊で、以来30年以上の刊行である。

現地情報の発信で読者を獲得

創刊の年、台北にはまだ捷運(電車による市内交通網)はなく、台北101(101階ある台北のランドマークビル)ももちろん、インターネットもなかった。

旅行情報の主役はガイドブックだった。

そんな中、現地情報を発信する『なる台』は、旅行者や在住者の求めていた雑誌となったのである。

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1953年大阪生まれ。78年早稲田大学社会科学部卒業。卒業後は編集者として、主に歴史や美術に関する書籍の企画・編集に携わる(『NHK故宮博物院』全15巻など)。89年より台湾について研究を重ね、台湾に関する記事を執筆。これらの記事で日本ライターズネットワーク大賞を受賞。92年、「台湾文化研究会」を創設、機関誌『ふぉるもさ』を創刊。2000年よりまどか出版編集長。03から06年まで月刊『な~るほど・ザ・台湾』編集長。06年秋から同誌顧問。『わがまま歩き台湾』(実業の日本社)、『SAPIO別冊:まるごと一冊台湾を行く』(小学館)など。英語からの翻訳に、メアリー・M.ロジャース著『目で見る世界の国々64:台湾』(国土社/共訳)、中国語からの翻訳に、阮美姝著『台湾二二八の真実』(まどか出版/共訳)などがある。

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