便利さと危なさが同居する台湾のタクシー

経済・ビジネス

野崎 孝男 【Profile】

大手旅行会社の年末年始の海外旅行先ランキングによると、台湾は2年連続でトップを獲得した。年末年始に限らず、日本人にとって台湾旅行は、常に人気旅行先ランキング上位に位置している。その理由として親日家が多く、見る、食べる、買うという要素が充実していることが挙げられる。

もう一つ重要なポイントとして治安の良さがあげられるだろう。台湾人は気さくで親切な人が多く、道に迷っていると積極的に声を掛け道案内をしてくれる台湾人も多い。また日本語を話せる台湾人が多いことも日本人が安全と感じることに影響しているだろう。私も財布を置き忘れた際に全て戻ってきたことや、道端に落とした重要書類が拾った方から郵送で送られてきたこともあり、台湾の人の誠実さ、治安の良さは身をもって体験している。

しかし、どんなに親日家が多くとも、台湾は日本人にとって外国である。文化も違えば生活習慣も違う。何より考え方や価値観が大きく異なる。そうしたことから仕事の仕方や仕組みが大きく違うのは言うまでもない。日本人にとって非常に過ごしやすい台湾では、時にそうした前提を忘れてしまい、大きなトラブルに巻き込まれることもある。

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野崎 孝男NOZAKI Takao経歴・執筆一覧を見る

台南市政府城市外交顧問、内政部移民署新住民發展基金管理會委員、台南市日本人協会理事長、創新美味股份有限公司董事長。1974年生まれ。台湾大学法学院博士課程後期単位取得満了。元東京都練馬区議会議員。専門は公共政策、企業マネジメント。台湾で飲食チェーン店や法律コンサル事務所を経営。

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