東京駅が夢のスクリーンに
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東京駅が開業して約100年。“復原”(※1)された赤レンガの「丸の内駅舎」の正式開業を前に、最新鋭の映像スペクタクルショー「TOKYO STATION VISION―トウキョウステーションビジョン―」が2012年9月22日と23日の両日、開催された。
大正時代の開業(1914年12月5日)当時の姿によみがえった駅舎に、最新のプロジェクションマッピング技術(※2)を駆使した高精細のコンピューターグラフィックス(CG)が、幅120メートル、高さ30メートルにわたって投影され、約1万人の見物客から大きな歓声と拍手が沸き起こった。
駅に集う人々、煙とともに登場する蒸気機関車、色とりどりの花火、瞬時に姿を変えていく建物の外装とデザインなど、駅舎に映し出された10分間のCGは、東京駅の過去から現在、そして未来へのつながりを印象付ける、楽しく、華やかなショーとなった。
作品は、西郡勲、TAKCOM、志賀匠、長添雅嗣、針生悠伺の5人の気鋭の映像クリエーターによるもので、音楽監督は映画『モテキ』などの音楽で知られる岩崎太整が担当した。使用した超高輝度プロジェクターは46台、投影規模では国内史上最大のプロジェクションマッピングとなった。
2007年から始まった東京駅丸の内駅舎の工事は、第2次世界大戦中の空襲で焼失した南北のドーム、屋根や内装などを竣工当時の姿に復原するとともに、地下に免震装置を設置するなど構造的な機能強化を図っている。世界的に見ても、丸の内駅舎のような大規模な赤レンガの駅は少なく、現存するのはロンドンのセント・パンクラス駅とオランダのアムステルダム中央駅だけといわれている。もちろん日本の国指定重要文化財である。
写真提供=JR東日本
動画撮影=大谷清英(nippon.com)