経済危機のレバノン、前首相が組閣断念 大統領と合意できず
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[ベイルート 15日 ロイター] - レバノンの首相候補に指名されていたハリリ前首相は15日、組閣を断念したと表明した。同国は深刻な経済危機に直面しているが、政権樹立のめどが立たなくなっている。
同氏はアウン大統領との会談後、合意できないことが明白になったと述べた。
昨年首都ベイルートの港で起きた爆発を受けてディアブ内閣が総辞職し、イスラム教スンニ派のハリリ氏が10月に首相候補に指名されていた。
スンニ派の居住地区では道路をふさいでタイヤを燃やすなどの抗議行動が行われた。沈静化を図るために軍隊が出動し、治安当局筋によると衝突により兵士の一人が負傷した。
ブリンケン米国務長官はハリリ氏の決定は「残念」とし、レバノン指導者に見解の相違を脇に置いて政権樹立に取り組むよう求めた。
ハリリ氏はアウン氏との会談後、地元テレビのインタビューに応え、14日に提出した閣僚名簿をアウン氏が根本的に修正するよう求めたことを明らかにした。
「大統領と合意できないことが明白になったため、組閣を断念した」と述べた。
一方大統領府は声明で、ハリリ氏が名簿の一部修正の話し合いにも応じようとしなかったと批判した。できるだけ早く新たな首相候補を決定するため議員らと協議する意向を示した。
レバノンは1975─1990年の内戦以降で最悪の経済危機に直面している。
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