EV化による雇用喪失問題、誠実な対話必要=独ダイムラーCEO

5月11日、ドイツ自動車大手ダイムラーのケレニウスCEOは、EV化が自動車業界の雇用に与える影響について、労組などと「誠実に対話する必要がある」と述べた。英紙フィナンシャル・タイムズが開いた自動車の将来についての会議で、インタビューに応じた。写真はドイツ・ラスタットにあるダイムラーの工場で2019年2月撮影(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
5月11日、ドイツ自動車大手ダイムラーのケレニウスCEOは、EV化が自動車業界の雇用に与える影響について、労組などと「誠実に対話する必要がある」と述べた。英紙フィナンシャル・タイムズが開いた自動車の将来についての会議で、インタビューに応じた。写真はドイツ・ラスタットにあるダイムラーの工場で2019年2月撮影(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[ロンドン 11日 ロイター] - ドイツ自動車大手ダイムラーのオーラ・ケレニウス最高経営責任者(CEO)は11日、欧州連合(EU)が排出量実質ゼロの自動車への移行を加速するつもりなら、同社はその準備ができていると意欲を示した上で、EV化が自動車業界の雇用に与える影響について、労組などと「誠実に対話する必要がある」と述べた。英紙フィナンシャル・タイムズが開いた自動車の将来についての会議で、インタビューに応じた。

ケレニウス氏は「EVのパワートレイン装置に比べて、内燃エンジンのパワートレインを組み立て、作り上げる方が労働時間がかかることは誰もが理解している」と語った。

EV化の雇用への影響は「社会的に責任を持った方法で」対処されるべきだと指摘。同社はこの問題で労使協議会と「極めて建設的な話し合い」をしているとした。自動車業界がソフトウエアなどの分野でもっと雇用を創出する必要があるとの考えも示した。

EUは先月、1990年比での2030年の排出量削減目標を40%から55%に引き上げた。一方、ドイツのIfo研究所の調査によると、自動車業界が労働者に新たな技能を取得させる努力を怠れば、EVへの移行によって25年までに内燃エンジン生産に関わる約10万人の雇用が失われる可能性があるとされている。

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