外国人消防団員が増 なり手不足に一助
社会 防災
火災や災害が発生した際に活躍する地域の消防団。なり手が不足する中で、外国人の団員が少しずつ増えている。
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総務省消防庁によると、2024年4月1日時点での外国人の消防団員は、全国で582人になった。集計を始めた20年の約2.2倍、過去最高となった。
消防団員は非常勤特別職の地方公務員で、本来の仕事の傍ら地域の消防・防災活動に関わる。人口減少や高齢化の進展で団員の数は減少が続き、1990年に100万人を割った。2024年は74万6681人で、1956年から6割減った。
神奈川県愛川町は24年7月、個別の事情に応じて特定の活動だけに従事する「機能別消防団」の制度を利用し、「多言語機能別消防団」を発足させた。初代の団員は男性3人、女性4人の計7人からなり、英語、スペイン語、ポルトガル語、ベトナム語、タガログ語、クメール語の6カ国語に対応できる。
同町は、災害発生時の避難呼びかけ、避難所での通訳、外国人への生活支援などでの活躍を期待している。消防団員が減少する一方、在留外国人が増え続ける中で、外国人消防団員のニーズはますます高まるとみられている。総務省消防庁の担当者は「外国人の方にも活動できる範囲で参加していただければありがたい」と話している。
バナー写真:神奈川県愛川町で発足した「多言語機能別消防団」=2024年7月7日(愛川町消防本部提供)