インフルエンザ3年ぶりに流行期入り : コロナも高水準、医療ひっ迫懸念
健康・医療 社会 暮らし
新型コロナウイルスの感染拡大以降、なりを潜めていたインフルエンザが3年ぶりに流行の兆しをみせている。 “感染症慣れ” した気持ちを引き締め、手指消毒や密回避に努めたい。
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厚生労働省の集計で12月26日から1月1日までの1週間に全国で9768人のインフルエンザ患者が報告された。前週比約1.6倍で、30都道府県で流行期入りの目安を超えており、同省は昨年末に3年ぶり流行入りを発表している。
厚生労働省は毎年、9月初旬から翌年5月末までの間、全国約5000の定点医療機関からのインフルエンザ患者報告数を集計している。例年、11月頃からじわじわと感染者数が増え始め、12月から1月に流行期入りすることが多いが、2020-21年、21-22年は2シーズン連続で歴史的低水準だった。新型コロナウイルスの流行で、マスク着用、手洗い・手指消毒の習慣が定着したことが、インフルエンザの予防にも効果を発揮したとみられる。今シーズンもコロナ禍前と比べれば流行の勢いは抑えられているが、12月に入ってから急増傾向が見られる。
1機関当たりの人数を都道府県別で見ると、沖縄9.89人が最も多く、富山5.96人、福岡4.19人が続いた。30都道府県で流行入りの目安とされる1機関当たり1人を超え、沖縄は流行発生注意報(1機関当たり10人)目前の水準。
新型コロナウイルスの感染拡大も続いており、厚労省は同時流行による医療ひっ迫に警戒を強めている。重症化を予防する効果があるとされる予防接種の検討や、発熱時に備えて解熱鎮痛薬を早めに購入し、電話相談窓口などを事前に確認しておくよう求めている。
バナー写真 : PIXTA