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熱中症の救急搬送2年ぶりに増加:2022年6-8月に6万3000人

社会 気象・災害

消防庁によると、2022年6月から8月の3カ月間の全国の熱中症救急搬送人員は6万3430人。前年比増は2年ぶりで、1万9000人余り増加した。

6月は1万5969人で、6月の調査を開始した2010年以降、6月としては過去最高を記録。7月は2万7209人で、調査を開始した08年以降、7月としては2番目に多かった。8月の搬送人員は2万252人だった。

気象庁によると、6月の気候は下旬に記録的な高温となり、27日には関東甲信、東海、九州南部でいったん「梅雨明け宣言」(後に修正)が出る事態となった。7月も全国的気温が高く、特に北日本でかなり高くなった。8月は沖縄・奄美で気温がかなり高くなった。

8月の救急搬送者2万252人を分析すると、年齢別では高齢者(65歳以上)が最も多く 1万1,123 人(54.9%)、次いで成人(18~64歳)7366 人(36.4%)、少年(7~17歳)1642 人、(8.1%)、乳幼児(生後 28 日~6歳)121 人(0.6%)の順。

搬送者が医療機関に運ばれた際の熱中症の程度の内訳は、軽症(外来診療)1万3402 人(66.2%)、中等症(入院診療)6282 人(31.0%)、重症(長期入院)474 人(2.3%)だった。

どこにいて熱中症になったかという発生場所別の内訳は、住居が最も多く 7907 人(39.0%)、次いで道路 3417 人(16.9%)、道路工事現場などの仕事場2960 人(14.6%)、屋外施設2362 人(11.7%)の順だった。

バナー写真:埼玉県熊谷市で気温が40度を観測し、百貨店前の看板に張り出された最高気温の表示=2022年7月1日(時事)

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