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2021年衆院選が公示、31日投開票 : 4野党、約210の小選挙区で候補者一本化

政治・外交

自民・公明両党による連立与党体制の是非を問う衆議院議員選挙が10月19日に公示された。31日に投開票される。選挙区289、比例代表176の議席を競い、1000人以上が立候補を届け出た。

衆院選が行われるのは4年前の2017年10月以来。自民党総裁選で勝利し、10月4日に首相に選出された岸田首相は、就任からわずか10日後の14日に衆議院を解散した。新型コロナウイルス対策や経済再生策が選挙の主な争点として挙がっている。

19日に289の小選挙区に立候補を届け出た各党の候補者の数は以下の通り。前回2017年の衆院選と比べ、立憲民主党が大きく立候補者を増やした。一方、共産党は4年前の約半分に立候補者を絞り込んだ。

2021年衆院選 各党の小選挙区(289)の立候補者数

今回(2021年) 前回(2017年)
与党 自民 277 277
公明 9 9
野党 立憲民主 214 63
共産 105 206
維新 94 47
国民 21
社民 9 19
N裁 27
れいわ 12

注 : 「N裁」は「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」

両党は今回、候補者乱立による共倒れを防ぐため、多くの選挙区で「候補の一本化」に向け調整。日本維新の会を除く立民、共産、国民民主、社民、れいわ新選組の5党で、210を超える選挙区で野党共闘が実現した。「与野党1対1」となった選挙区は約130となった。過去の有権者の投票行動を見ると、野党候補の一本化により、都市部を中心に逆転も視野に入る選挙区も多数あり、その影響が注目される。

解散時(10月14日)の衆議院の勢力は、自民党276議席、公明党29議席で、連立与党合計で305議席。過半数となる233議席を72議席上回っている。岸田文雄首相は同日夜の会見で、「与党で過半数確保が勝敗ラインだ」と語っている。

与野党の勝敗ラインとしては、過半数のほか、安定多数(常任委員長を独占し、委員の半数確保、244議席)、絶体安定多数(常任委員長を独占し、委員の過半数確保、261議席)、全議席の3分の2(憲法改正発議が可能な数、310議席)がある。

衆議院の選挙制度は、289の小選挙区と、全国11のブロックごとに行われる比例代表(定数176)の並立制。候補者は重複の立候補が可能。有権者は小選挙区の候補者を選ぶとともに、比例代表で政党を選ぶことで、2回の投票を行う。

有権者は日本国籍を持つ18歳以上の人。住民票のある自治体(市区町村)で投票する。投票時間は原則、午前7時から午後8時で、即日開票される。

今回の衆院選で引退や不出馬を表明した著名議員

政党 議員 主な役職
自民 大島理森 前衆院議長
河村建夫 元官房長官
馳浩 元文部科学相
伊吹文明 元党幹事長
塩崎泰久 元官房長官
立民 赤松広隆 元農水相
公明 太田昭宏 元代表
国民 山尾志桜里 党広報局長

バナー写真:PIXTA

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