若者も食にはコンサバ、「昆虫食」イヤ80% :フードテックへの関心低い ―18歳意識調査
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現在では、蜂の子(ハチの幼虫)やイナゴの佃煮はごく限られた地域に郷土食として伝わるものだが、かつては貴重なたんぱく源として、日本各地で食されていたという。最新の「フードテック」でたんぱく源として注目される「昆虫食」は、人類にとって原点回帰なのかもしれない。とはいえ、豊かな時代に生まれ育った若者は、昆虫食なんて「ありえない!」
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2019年度の日本の食料自給率は、カロリーベースで38%。政府は「30年度45%」とする目標を掲げているが、農家の高齢化などで農業従事者は減少しており、達成への道筋は描けていない。
日本財団が17~19歳の男女1000人を対象に実施したインターネット調査で、「食料自給率38%をどう考えるか」聞いたところ、「問題だ」が59.8%、「問題ない」は10.9%だった。
「問題だ」と答えた人が挙げた理由(複数回答)として多かったのは、「食料不足になった時に対処できない」(77.9%)、「国際情勢の変化で物流がストップする可能性がある」(47.8%)、「環境の変化により食料事情が悪化する恐れがある」(30.1%)だった。
近年テクノロジーを駆使して、新しい食品を開発したり、調理法を発見したりすることで、食に関するさまざまな問題の解決の糸口を探ろうとする「フードテック」が注目されている。しかし、「食料不足に備えて力をいれるべきこと」について聞いたところ、で最も多かったのは、「第一次産業の立て直し」(23.6%)だった。「食料生産性を高める技術開発」(11.2%)、「食分野での新たな投資」(5.1%)、「代替たんぱく源の製造」(2.2%)などフードテックに関わる項目への関心は高くなかった。
フードテックの分野では、代替たんぱく源として「代替肉=フェイクミート、ソイミート」や「昆虫食」が注目されている。食べてみたいか聞いたところ、昆虫食に関しては83.8%が「いいえ」と答えた。
バナー写真 : PIXTA