社長の平均年齢は59.9歳―帝国データ調査 : 上場企業は0.2歳若返り
社会 経済・ビジネス 仕事・労働
社長の高齢化が進んでいる。理由の一つは小規模企業の後継者不足。事業を継承する人がいないから、いずれ会社をたたむ覚悟で、今の社長が頑張れるところまで頑張ってしまう。でも、せっかく築き上げたものをゼロにしてしまうのは社会的ロスなのでは?
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帝国データバンクが毎年実施している「全国社長年齢分析」(2020年)によると、社長の平均年齢は前年比で0.2歳上がって59.9歳となり、過去最高を更新した。年代構成比は60代が28.1%で最も多く、50代26.4%、70代19.7%が続いた。上場企業の社長に限ると、前年より0.2歳若返って58.7歳だった。
同社が2019年1月時点の企業概要データ(約147万社収録)を基に、個人、非営利、公益法人などを除いた企業の社長について調査。約95万社を業種別、年商規模別、都道府県別などで集計、分析した。
業種別では、「不動産業」の61.9歳が最も高く、「製造業」61.2歳、「卸売業」60.8歳が続いた。最も若かったのは「サービス業」の58.2歳だった。
年商規模別で社長の年齢構成を見ると、「500億円以上」の企業は50~60代で8割超を占める。一方、「1億円未満」は50~60代が約55%にとどまり、70代が22.6%、80歳以上が5.4%と他の年商規模に比べて高齢の社長が目立つ。
帝国データバンクでは「近年、世代交代が進まないまま社長が高齢となり、事業継承できずに休廃業、解散、倒産に追い込まれるケースもある」として、70代以上の社長が多い小規模企業に対して、後継者の早期育成など事業継承に向けた対策が必要としている。
バナー画像:PIXTA