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超高層マンション建設が再び増加傾向に:五輪効果?首都圏中心に

経済・ビジネス

東京五輪に関連した再開発を追い風に、首都圏を中心に超高層マンション(タワーマンション)の建設が再び活発になっている。

都心部、湾岸エリアの再開発が背景

不動産経済研究所が2019年4月に発表した動向調査によると、2019年に全国で完成予定の20階建て以上の超高層マンションは69棟と、前年(45棟)を大きく上回る見通し。供給戸数も前年比67.2%増の1万8988戸となっている。

このうち、最大市場の首都圏では、19年に34棟、1万496戸が完成予定。前年の20棟、6380戸と比べ、大きく伸びている。超高層マンションの建設は、2000年代半ばをピークに低調気味だったが、東京五輪開催に向けて都心部や湾岸エリアで大規模再開発が進行する中、増加傾向に転じている。

東日本大震災で一時伸び悩みも

同研究所の統計によると、首都圏の超高層マンションの竣工戸数は、1980年代から90年代にかけてはおおむね年5~10棟、2000~3000戸で推移していた。

しかし、1997年の建築基準法改正などで容積率、日陰規制が緩和され、駅前再開発の機運が高まったことで建設数が一気に増加。中古になっても値崩れがしにくく、換金性に優れているとして購入者側の人気も高く、ピークの2007年には首都圏で74棟、2万3313戸が完成して市場に出た。

その後、08年9月のリーマンショックを契機に販売が低迷。さらに11年の東日本大震災では、揺れが大きく、エレベーターが止まるなどの現象が起きた超高層マンションを敬遠する動きや、工事の遅れが出たこともあり、最近は建設数が伸び悩んでいた。

2019年以降に完成予定・建設計画中の超高層マンションの立地自治体上位は次の通り。港区をはじめとする東京都心部と大阪市に集中している。

超高層マンションの建設計画が多い主な自治体

東京都港区 38 14,478
大阪市 30 9,506
東京都中央区 14 12,298
横浜市 12 6,508
東京都新宿区 9 5,266
東京都品川区 9 4,695
川崎市 8 3,642
東京都葛飾区 8 3,130
東京都渋谷区 8 2,184
名古屋市 8 1,531

(2019年3月、不動産経済研究所調べ)

バナー写真:豊洲ぐるり公園(東京都江東区)から望む晴海大橋とタワーマンション(uchida/PIXTA)

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