訪日観光客に教えたいコンビニエンスストア活用術[お金編]
Guideto Japan
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ATMで日本円を24時間キャッシング
「どこで日本円を手に入れられますか?」
訪日観光客にそう聞かれたら、即答できない日本人がけっこう多いだろう。日本では海外ほど電子決済やカード決済が浸透しておらず、個人経営店を中心に現金決済のみで、クレジットカードも使用できない店が少なくない。
そんな時に思い出してほしいのがコンビニエンスストアだ。PLUS(プラス)やCirrus(シーラス)に対応しているセブン銀行ATMやファミリーマートのゆうちょ銀行ATM、ローソンATMを探してみよう。これらのATMでは、海外発行のクレジットカードでも、日本円のキャッシングサービスを利用できる。
PLUSやCirrusは世界的なキャッシングサービスで、PLUSはVISAカード系、Cirrusはマスターカードが中心となって運営している。対応しているATMにクレジットカードを挿入すれば、簡単に日本円を借りられる。しかも、カード会社は換算レートが良いので、早めに返済すればキャッシング手数料を支払っても、外貨両替より得する場合が多い。
日本全国のコンビニATMの多くは、海外キャッシングに対応している。セブン- イレブンに設置されているセブン銀行のATM(2万4500台 ※2018年現在)や、首都圏および関西圏のファミリーマートに設置の「ゆうちょ」ATM(約1600台 ※2018年現在)では、PLUSやCirrusのキャッシングはもちろん、VISA、Master Card、American Express、JCB、中国銀聯の世界五大ブランドのクレジットカードなどが使用できる。また、セブン銀行ATMでは海外発行カード利用時に、ATM画面と明細表の表示を12言語から選択できる機能も持つ。
ファミリーマートは「自動外貨両替機」の設置も始めた。これを利用すれば、手持ちの外貨から日本円に両替できる。2018年8月現在、設置されているのは新宿靖国通り店、浅草雷門前店のみだが、今後拡大していく予定だ。
対応通貨は米国ドル、英国ポンド、ユーロ、カナダドル、スイスフラン、韓国ウォンなど13通貨で、外貨から邦貨への両替のみに対応している。
海外電子マネー対応店や免税サービスが拡大中
大手コンビニエンスストアは現金だけでなく、クレジットカードや日本の電子マネーの支払いに対応しているので、支払い方法に困ることは少ない。そして、海外電子マネーへの対応も徐々に増えている。
ローソンでは中国で5億人以上の利用者を持つ電子マネー「支付宝(ALIPAY=アリペイ)」が使用できる(1万4244店舗 ※2018年現在)。スマホのアプリで2次元バーコードを表示させ、店側が読み取ると支払いが完了する。
また、免税サービスが受けられるコンビニも拡大している。2018年現在、セブン - イレブンで約1600店舗、ファミリーマートで約500店舗、ローソンで150店舗が免税サービスに対応している。
対象商品は菓子や飲料、化粧品、たばこなどの消耗品、衣類やタオル、本などの一般物品など。手続きにはパスポートが必要となる。
取材・文=藤谷 良介
写真=上樂 博之
(バナー写真=セブン - イレブンの店舗外観)