Japan Data

いまや国民食? 年間1人30個のカップ麺

社会

日清食品が世界初の即席麺「チキンラーメン」を発売したのは、1958年8月25日。その後、即席ラーメンは世界に広がり2017年の世界総需要は1001億食となっている。

8月25日は「即席ラーメン記念日」。1958年のこの日、日清食品が世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売した。どんぶりに麺を入れ、お湯を注ぐだけ。調理不要で食べられる手軽さが受け、63年度には年間2億食の大ヒット商品となった。さらに、同社は71年に世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売した。

カップヌードルの存在を世の中に知らしめたのは、1972年2月、連合赤軍が長野県軽井沢町の山荘に人質を取って立てこもった「あさま山荘事件」だった。弁当が凍りつくような寒さの中、現場周辺で待機する警察官が、湯気の立つカップヌードルをすする様子がニュース映像で流れ、認知度が一気にアップしたと言われる。その後、他メーカーも参入し、カップ麺市場は急成長した。

日本即席食品工業協会の公表データによれば、2017年度の日本の即席麺生産量は56億9040万食。内訳はカップ麺39億790万食、袋麺16億2783万食、生タイプ麺1億5467万食だった。1人当たりの年間消費量は44.8食。

2000年度以降は市場全体の成長は頭打ちとなっているが、そんな中でも、カップ麺は拡大基調が続いており、2017年度も過去最高を更新している。日本人1人当たり年間30個のカップ麺を食べていることになり、国民食と言ってもいい存在だ。

日本発の即席麺は世界に広がり、2017年は世界で1001億食消費された。最大市場の中国の年間需要は386億食に達した。国民1人当たり消費量では韓国の年間74食が断トツのトップ。

バナー写真:カップヌードルミュージアム 大阪池田の人気撮影スポット。壁一面に世界各地で販売されているカップヌードルが並ぶ(撮影=山崎純敬)

ラーメン 麺類 カップ麺 即席麺