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国産の切り花出荷量が過去最低 : 輸入品が市場の1/4占める

社会

国産の切り花出荷量は2000年以降、漸減傾向にあり、2017年は過去最低を記録した。国産のマイナスを補うように輸入は増加。特に、カーネーションはコロンビア産を中心に輸入が増えており、輸入品が国産品を上回っている。

国産の切り花出荷量は2000年以降、漸減傾向にあり、2017年は37億400万本と現行の調査が始まった1990年以降で過去最低を更新した。高齢化や台風被害、燃油高騰で栽培用温室の加温を控えたことが原因とみられる。

最も生産が多い菊類は前年比1%減の15億400万本、作付面積も1%減の4758ヘクタールで、全体を押し下げた。仏花などとして使われることが多い一輪咲きの落ち込みが目立った。他の主要品目ではバラが3%減の2億4820万本、カーネーションは4%減の2億4020万本。都道府県別で最も出荷量が落ち込んだ千葉県は1億6220万本で14%減。台風による塩害や浸水被害が響いた。

国産の出荷減を補うように、切り花の輸入は増加している。農林水産省の植物検疫統計によると、17年の切り花輸入量は13億4232万本と前年より2%増えた。過去最高だった12年の13億8900万本に迫る勢いで、輸入切り花は市場の26%を占める。特に、増加が目立つのがコロンビア産のカーネーションと、マレーシア産の菊だ。日本よりも気温が高く、通年で安定生産できることが強みとなっている。カーネーションは輸入品が国産の割合を上回り、6割を占めている。

バナー写真 : PIXTA

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